空回りの恋
26回目の告白でやっと両思いになれたんだよ。
「大好きです。」
「出直して来なさい」
通算、25回目の失恋。この人は少しも考えてくれないのだろうか。何度も告白したからって、フラれても平気な訳じゃ無いんですよ、先輩。そうぼやくと大きな溜息を吐いた(どうせ心の中でだけど)一年の春から好きです、大好きです。凄い、一途じゃないですか?1人の人を思い続けることはとてつもなく辛く、厳しい事なんです。
「何がいけないんですか?」
「・・・うるさいなぁ」
えっ?何て言ったの?この人。うるさいって言った・・・?嘘でしょ・・・?
「冗談でそう言う事言うの、止めてくれない?分かる?」
「冗談・・・?」
まさかっ!!あたしは心を込めて告白し続けてた訳で、何も感じなかった訳じゃない。一番初めに告白した時は泣いたし(そりゃぁもう声が枯れるまで)、今だって心がズキンズキンと痛んでる。じょうだんなんかじゃ無いですよ。ずっと、好きです。馬鹿にしないで下さい。
「俺、好きな奴居るし、はっきり言ってそう言うの・・・」
「やめてっ!!」
それくらい知ってたよ。先輩が好きな人居ることくらい噂になってたし、そこまで馬鹿じゃないし(馬鹿な事は認めるけどっ!!)
流れた涙を親指で拭って鼻を啜ると真剣に先輩を見つめた。目に焼き付けて下さい。これが、あたしの気持ちだって。
「一年の春からずっと好きでした」
きょとんと目を丸くした先輩を見て少しむかついた。涙を堪えるために鼻を啜って、言葉を続ける。
「現在進行形で好きです」
「愛してますっ」
「大好きで・・・うわぁぁん」
堪えきれなくなった涙があふれ出す。存分に困ればいいんだ。女の涙は怖いんだぞ。
「えっ、おい」
「うぅー・・・、ック、ヒック」
「ゴメンって、な?冗談だからよ」
「え・・・?」
顔を上げると乱暴に涙を拭われた。ちょっと痛いですって、と言うあたしの声は無視された。本当に痛いのに。
「どんなに好きな奴からでもあんなに告られっと冗談だと思うっての」
「うぇー、ヒック、ック」
「俺は、お前が好きです。はい、分かったか?」
「わがりまじだぁー・・・、ック」
ぐいっともう一度、涙を拭われた時に見えた先輩の赤い顔が目に焼き付いて離れない。あぁっ、もう大好きですっ!!!